たんぽぽ舎です。【TMM:No4276】地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします

たんぽぽ舎です。【TMM:No4276】

2021年8月25日(水)地震原発事故情報-

             5つの情報をお知らせします

                      転送歓迎

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★1.福島第一原発の汚染水(放射性物質)を

  海に流してはならない (上) (2回の連載)

  経産省…「汚染水処理の決定と責任は東京電力にある」

               山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

★2.ニュース紹介

  ノーニュークス・アジアフォーラム通信171号(8月20日発行)

              ノーニュークス・アジアフォーラム

★3.九州電力玄海原発地震想定「基準地震動」を見直して

  申請書提出 原子力規制委指摘…

  メルマガ読者からの原発等情報1つ(抜粋)

                 黒木和也 (宮崎県在住)

★4.メルマガ読者からのイベント案内(お問い合わせは主催者へ)

  ◆8/28(土)東海第2原発の「老朽化」とは?

 服部成雄さん(元・日立製作所原発技術者)講演会

   主催:脱原発ネットワーク茨城

★5.新聞より1つ

  ◆福島沖1キロ処理水放出へ 地元の根強い反発の中

   東電方針 海底トンネルを新設

   全漁連会長は「断固反対」

            (8月25日東京新聞朝刊3面より抜粋)

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※8/20[原発いらない金曜行動]首相官邸前抗議行動を

 UPLAN三輪祐児さんがyoutubeにアップしてくれています。

 以下で視聴できます。

20210820 UPLAN 原発いらない金曜行動(首相官邸前)

https://www.youtube.com/watch?v=h77e3Vaqv6s

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※8/21(土)山崎ゼミも、UPLAN三輪祐児さんがyoutube

アップしてくれています。

20210821 UPLAN 山崎久隆「今一番ホットな原発問題を考える~

東電問題:東電刈羽原発を中心に」

https://www.youtube.com/watch?v=Gp8lBSWlEMA

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※東海第二原発動かさないで!

 日本原電は来年8月から9月に再稼働と発表

 9/11(土)一斉行動-各地で準備すすむ

 8/26(木)各地の交流会議にご参加を!

 会 場:たんぽぽ舎 16時より18時

 中 味:イ.9月11日(土)の一斉行動…目的と規模

     ロ.各地でおこなう行動内容の交流…シール投票も含めて

   2種類のビラ、ポスター、署名、ハガキ、横断幕等を用意

 主 催:「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」

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※8/28(土)学習会

 「いないことにされる私たち 福島第一原発事故

 10年目の『言ってはいけない真実』

 お 話:青木美希さん(朝日新聞社記事審査室)

 日 時:8月28日(土)16時より18時

 会 場:「スペースたんぽぽ」

 資料代:800円

 予約必要です。(あと9名様で定員です)

 たんぽぽ舎あて 電話 03-3238-9035 か

 メール nonukes@tanpoposya.net で、ご氏名と電話番号を

 お知らせ下さい。受付番号をお知らせいたします。

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※8/29(日)経産省脱原発青空川柳句会 12時より15時

 場 所:「経産省前テントひろば」

     乱鬼龍選、入選者に提賞あり。

 9月11日で、「経産省前テントひろば」は丸10年となります。

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※8/31(火)学習会にご参加を!

 「どうなる、シンガポール米朝共同声明、

  情勢分析 バイデン政権の東アジア政策」

 お 話:北川広和さん(日韓分析・編集人)

 日 時:8月31日(火)19時より21時

 会 場:「スペースたんぽぽ」

 資料代:800円

 予約必要です。上記8/28と同じです。

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※たんぽぽ舎に、自立スタンド型非接触体温測定器を設置しました。

 モニターの前に立つだけで測定できるタイプです。

 7/26より稼動しています。

 ほか、非接触体温計、手指消毒用のボトル数本、換気扇常時作動、

 適宜の窓開け換気等は、従来からおこなっています。

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┗■1.福島第一原発の汚染水(放射性物質)を

 | 海に流してはならない (上) (2回の連載)

 | 経産省…「汚染水処理の決定と責任は東京電力にある」

 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

項目紹介

(1)4/13政府決定の誤り

(2)「関係閣僚等会議」に決定の権限はあるのか

   経産省…「汚染水処理の決定と責任は東京電力にある」

(3)逃げ回る東京電力

  「関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない」の約束違反

  以上を(上)に掲載

(4)汚染水の排出は環境や人体に影響を与える

(5)汚染水の海洋排出は誰に利益があるのか

(6)まだ放出まで時間がある

(7)新型コロナウイルス感染症に襲われる東電の現場

  以上を(下)に掲載

(1)4/13政府決定の誤り

 4月13日、政府は福島第一原発の敷地のタンク約1000基に貯蔵されて

いる「汚染水(ALPS・多核種除去設備の処理水)」について「

廃炉・汚染水・処理水対策関係閣僚等会議」を開催し、海洋放出に

よる処分を「決定」した。

 事故から10年、汚染水対策の議論が始まってからも6年余経って

からの海への放出「決定」。

 政府も東電も長い時間をかけて、何ら建設的な対処方法を検討、採用

せずに最も安易で最も影響のある、地元の反対も強い方法を強権的に

採用した。

 強く抗議すると共に、これからでも遅くはないから安全性の高い、

地元も多くの市民も納得できる方法を考え、採用することを求める。

 決定がこの時期になった背景としてはオリンピックと総選挙があると

考えられる。

 放出を決定した場合、中国、韓国などが外交問題として批判すること

は予想できるので、開催まで100日と迫るオリンピックの時期までに一定

の解決ができるかもしれないと考えたのであろう。出来なくても間際の

決定よりはましと思ったのかも知れない。

 また、秋までに想定される総選挙に対しても、今決定をすれば忘れ

やすい国民は選挙まで政治問題として覚えていないとの考えもあったの

だろう。

 昨年10月に一端は決定しかけた菅内閣だったが、地元や全漁連など

からの強い反対が変わらないため一端は先送りをした。しかし決定の

タイミングを計っていた政府は、今がギリギリのタイミングだと判断

し、菅首相が決断したと思われる。

(2)「関係閣僚等会議」に決定の権限はあるのか

  経産省…「汚染水処理の決定と責任は東京電力にある」

 経産省はこれまで議員への説明の回答として「汚染水処理の決定と

責任は東京電力にある」と答えている。

 では関係閣僚等会議は、汚染水海洋投棄を決定できる権限を有して

いるのか。

 そもそも「関係閣僚等会議」とは、様々な行政課題について、それを

検討するために随時設置される協議機関に過ぎない。

 その問題に関係の深い省庁の大臣によって構成される。

 汚染水については「廃炉・汚染水・処理水対策関係閣僚等会議」で

議論されたが、この組織は原子力災害本部の下に、内閣官房長官を議長

として設置されたものに過ぎない。

 現場は東京電力原発敷地であり所有者は東京電力である。少なく

ても敷地内に存在する放射性物質の管理、処分を考え、実施するのは

所有者である東電の責任だ。

 実質的に東電の株の過半数廃炉支援機構(つまり国)が保有して

いるとしても、国が決定を押しつけることなどできないはずだ。

 まして、この会議は災害対策本部の下部組織に過ぎない。法令上、

決定をする権能を有してなどいない。

 実際に、経産省にも問い合わせた結果、「汚染水処理の決定権と

責任は東電にある」と回答をしているのだ。

 国が行うことができるのは、違法な投棄や排出を規制し、それを差し

止めることであり、環境を守る立場だ。不当な廃棄物投棄を事業者に

強制することではないのである。

 これは「誰に決定権があるのか」という問題だ。

 汚染水の海洋投棄を「決定」出来る「権限」を有するのは、事業者

だけだ。

 投棄して良いか悪いかを別としたら、少なくても国が海洋投棄を決定

できる権能を有してはいない。

 逆に問うが、法令上何に基づいて国は汚染水の海洋投棄を決定できる

というのだろうか。

 放射性廃棄物の処分について法令に基づき、許可を与える立場にある

のは国の機関である原子力規制庁である。しかし申請もない段階で

規制庁が海洋投棄を命ずることなど出来ない。

 敷地内では、放射性廃棄物は管理責任者の下で管理されなければ

ならない。管理能力に欠けるなどの問題があれば是正命令を出すのは

国の責任だ。

 放射性廃棄物については、管理することこそ要求されるが投棄する

ことを命ずることは、規制委の責務ではない。

 規制委員会はことあるごとに「東電が責任を持って海洋投棄を決定

せよ」と発言してきた。

 海洋投棄を決定し、その方法を明示した処理施設の設置許可申請

出せと言っていたのである。そのような申請があれば直ちに許可して

海洋投棄可能にするとの含みの発言である。

 翻って東電は、明らかに躊躇していた。福島県への約束では、一方的

に海洋投棄を決定することはできないことを知っているからである。

 関係閣僚会議で海洋投棄を決めようと、これが法令上の義務でも

何でも無いので、東電は拒否できるし、私たちは撤回を求めることも

出来るのである。

(3)逃げ回る東京電力

  「関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない」の約束違反

 今回の閣僚会議もそれまでの汚染水対策委員会でも、東電は事業者

として主体的に行動してこなかった。

 規制委員会による「特定原子力施設監視・評価検討会」(福島第一

原発についてのみ審議を行う会議体)でも、東電は常に国の決定を待つ

との姿勢で自らが主体となって汚染水を安全に管理し、減量し、排出を

防止することをしてこなかった。

 東電の逃げ回る行為も事態を悪化させる大きな原因であり、強く

抗議する。

 処理を巡って東電は2015年8月に「関係者の理解なしには、いかなる

処分も行わない」と約束した。

 ところがその後は、政府の決定を待つだけの姿勢に終始してきた。

 主体性を放棄したかの東電の姿勢は、東電体質と呼ばれる無責任体制

が、ここでも露呈していた。これで関係者と合意形成できるわけが

ない。以下が、国や東電が県漁連に行った約束の文書だ。

 漁業者は「国も東電も信用できない」「放出についての6年前の

約束はどこへいったのか」と反対しているが、6年前にはなんと言って

いたのだろうか?

■県漁連が処理水について政府と東京電力に求めた要望と回答の内容

                   (2015年8月)

 【県漁連の要望】

 建屋内の水は多核種除去設備などで処理した後も、発電所内のタンク

にて責任を持って厳重に保管管理を行い、漁業者、国民の理解を得られ

ない海洋放出は絶対に行わないこと

 【政府の回答】

 建屋内の汚染水を多核種除去設備で処理した後に残るトリチウム

含む水については、現在、汚染水処理対策委員会に設置したトリチウム

水タスクフォースの下で、専門家により、その取り扱いに係るさまざま

な技術的な選択肢、効果などを検証しています。

 検証結果については、まず、漁業関係者を含む関係者への丁寧な説明

など必要な取り組みを行うこととしており、こうしたプロセスや関係者

の理解なしには、いかなる処分も行いません。

 【東電の回答】

 建屋内の汚染水を多核種除去設備で処理した後に残るトリチウム

含む水については、現在、国(汚染水処理対策委員会トリチウム

タスクフォース)において、その取り扱いに係るさまざまな技術的な

選択肢、および効果などが検証されております。

また、トリチウム分離技術の実証試験も実施中です。

 検証等の結果については、漁業者をはじめ、関係者への丁寧な説明等

必要な取組を行うこととしており、こうしたプロセスや関係者の理解

なしには、いかなる処分も行わず、多核種除去設備で処理した水は

発電所敷地内のタンクに貯留いたします。

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 東電が県漁連に回答した通り、関係者の理解が得られていない現状

では処分は出来ない。その間は貯蔵することが明記されている。

 国も東電も約束を果たさないままに放出を決定したことで、大きな

不信を招くことは十分予見できることだった。  (下)に続く

  (初出:8/21山崎ゼミ資料『柏崎刈羽原発と東電の闇・福島第一

     原発の危険な現状』より抜粋)

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┗■2.ニュース紹介

 | ノーニュークス・アジアフォーラム通信171号(8月20日発行)

 └──── ノーニュークス・アジアフォーラム

もくじ

・第四原発とお別れしよう!―12.18公民投票(全国廃核行動平台)

脱原発アジェンダを確定し、大統領選挙に対応しよう

  (ヨン・ソンロク)

・中国・台山原発の「放射能の脅威」が、

 なぜ、インドで懸念されるのか  (ソナリ・フリア)

・ライナス社レアアース製錬工場の現状報告(和田喜彦)

・「第二の原発リニア中央新幹線にも関心を(石橋克彦)

・広島原爆「黒い雨」訴訟の成果(湯浅正恵)

美浜原発3号機の運転禁止仮処分について(中野宏典)

伊方原発廃炉のために(名出真一)

柏崎刈羽原発反対50年 (後編) (矢部忠夫)

ノーニュークス・アジアフォーラム通信は、年6回発行。

購読料:年2000円。B5判-24頁

見本誌を無料で送ります。

連絡ください → sdaisuke@rice.ocn.ne.jp

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┗■3.九州電力玄海原発地震想定「基準地震動」を見直して

 | 申請書提出 原子力規制委指摘…

 | メルマガ読者からの原発等情報1つ(抜粋)

 └──── 黒木和也 (宮崎県在住)

1.九州電力玄海原発地震想定「基準地震動」を見直して申請書提出

  原子力規制委指摘

  8/24(火)7:00配信「朝日新聞デジタル

https://news.yahoo.co.jp/articles/9fc12748ec82f446d466debccc6740f412b72918

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┗■4.メルマガ読者からのイベント案内(お問い合わせは主催者へ)

 └──── 

 ◆8/28(土)東海第2原発の「老朽化」とは?

服部成雄さん(元・日立製作所原発技術者)講演会

 日 時:8月28日(土)14時~16時30分

 リモートのみの参加になります。

https://nonukes-ibaraki.jimdo.com  からアクセスしてください。

 主 催:脱原発ネットワーク茨城

 問合せ:090-9299-3783 (江口)

 参加費:無料

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┗■5.新聞より1つ

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 ◆福島沖1キロ処理水放出へ 地元の根強い反発の中

  東電方針 海底トンネルを新設

  全漁連会長は「断固反対」

 福島第一原発の処理水の海洋放出を巡り、東京電力が約1キロの海底

トンネルを新設して配管を通し、沖合で放出する方針を固めたことが、

関係者への取材で分かった。処理水に含まれる放射性物質トリチウム

基準値以下に薄めるが、沖合放出によってさらに薄めて拡散させ、地元

が懸念する風評被害を抑制したい考え。(中略)

 全国漁業協同組合連合会(全漁連)の岸宏会長は24日、「改めて断固

反対である」とのコメントを出した。(中略)

 岸会長は「漁業者の不安払拭のために申し入れたが、まだ具体的な

回答がない」として、引き続き回答を求めるとした。

             (8月25日東京新聞朝刊3面より抜粋)

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