たんぽぽ舎です。【TMM:No4285】地震と原発事故情報−4つの情報をお知らせします

たんぽぽ舎です。【TMM:No4285】

2021年9月4日(土)地震原発事故情報−

               4つの情報をお知らせします

                     転送歓迎

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★1.北村俊郎著『原子力村中枢部での体験から

  10年の葛藤で掴んだ事故原因』(かもがわ出版) (上) (3回の連載)

  本書の著者と私。そして原子力との関わり

  電気を起こすのに危険極まりない原子力を使う必要はない

       先崎(まっさき)千尋茨城県、元瓜連(うりづら)町長、

           瓜連町は合併により今は那珂市です〕

★2.何度目かの正直!?

福徳岡ノ場の海底噴火で生まれた“新しい島”の行方

「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」その410

                島村英紀(地球物理学者)

★3.玄海原発の「乾式貯蔵施設」玄海町が事前了解

  使用済み核燃料保管長期化の懸念も【佐賀県】…ほか

  メルマガ読者からの原発等情報2つ(抜粋)       

              黒木和也 (宮崎県在住)

★4.新聞より1つ

 ◆ 震災前夜の感染症  本音のコラム  斎藤美奈子(文芸評論家)

(9月1日 東京新聞25面より)

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※たんぽぽ舎に、自立スタンド型非接触体温測定器を設置しました。

 モニターの前に立つだけで測定できるタイプです。7/26より稼動し

ています。

 ほか、非接触体温計、手指消毒用のボトル数本、換気扇常時作動、

適宜の窓開け換気等は、従来からおこなっています。

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※9/11(土)学習会にご参加を! 「井戸川裁判(福島被ばく訴訟)は

何を問うているのか」

 日 時:9月11日(土)13時30分より17時

 お 話:井戸川克隆さん(双葉町元町長)  

 お 話:古川元晴さん(弁護士)

 会 場:「スペースたんぽぽ」      参加費:800円

 予約必要です。たんぽぽ舎あて 電話 03-3238-9035 か

 メール nonukes@tanpoposya.net で、ご氏名と電話番号をお知らせ下さい。

 受付番号をお知らせいたします。

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※9/11(土)一斉行動にご参加下さい…

 東海第二原発いらない!動かさないで! 

 一斉行動日:2021年9月11日(土)

 行動場所:東海第二原発の周辺と都県各地

 呼びかけ:東海第二原発いらない!首都圏ネットワーク

☆たんぽぽ舎は、9月11日(土)13時から14時

JR御茶ノ水駅「お茶ノ水橋口」でアピール・署名・ビラ配布などを

おこないます。ぜひご協力下さい。

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9/16(木)アーサー・ビナードさん講演会

  「平和」の中の「姿なき武器」 

    本来のメディアは何なのか  医療の意味はどこにあるのか

  日 時:9月11日(土) 13時30分より16時30分

  お 話:アーサー・ビナードさん(詩人)  

  会 場:「東京学院」      参加費:800円

   ※この講座は定員に達しましたので、予約受付は終了しました。

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※9/1(水)2つの抗議行動「日本原電、東電本店」の動画をUPLAN三輪祐児

さんがyoutubeにアップしてくれています。

 以下で視聴できます。20210901 UPLAN 日本原電本店抗議行動・

第96回東電本店合同抗議

https://www.youtube.com/watch?v=ol7e7khDgxg

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┗■1.北村俊郎著『原子力村中枢部での体験から

 | 10年の葛藤で掴んだ事故原因』(かもがわ出版) (上)

 | (3回の連載)

 | 本書の著者と私。そして原子力との関わり

 | 電気を起こすのに危険極まりない原子力を使う必要はない

 └──── 先崎(まっさき)千尋茨城県、元瓜連(うりづら)町長、

          瓜連町は合併により今は那珂市です〕

項目紹介

1.はじめに−本書の著者と私。そして原子力との関わり

  (上)に掲載

2.この本に書かれていること

(1)本書の「はじめに」から

(2)「おわりに」から

  (中)に掲載

(3)限界がある監視役としての「反対派」という指摘

  (下)に掲載

1.はじめに−本書の著者と私。そして原子力との関わり

 本稿は、見出しに掲げた北村俊郎さんの大変長いタイトルの近刊の紹介

文である。

 書評ではない。ご購読をお願いしたい。

◎ 北村さんは、慶応義塾大学経済学部で私と同学年。井村喜代子ゼミ

(理論経済)の出身。1967年に卒業後、日本原子力発電(株)に入社し、

本社のほか、東海発電所敦賀発電所などの現場勤務を経験し、理事・

社長室長、直営化推進プロジェクトリーダーを歴任。主に労働安全、教育

訓練、地域対応、人事管理などに携わり、2005年に退職。同年から2012年

まで社団法人日本原子力産業協会参事(同書から)。20年前に東京電力

原発のすぐ近くの富岡町に移住し、2011年の事故後、避難生活を続けて

いる。

◎ 北村さんを紹介してくれたのは、大学同窓の田中正昭君。彼は3年の

時に沖縄問題研究会を立ち上げ、卒業後は電源開発(株)に入った。北村

さんとはいわば同業だ。

 田中君から北村さんの『原発推進者の無念−避難所生活で考え直した

こと』(平凡社新書)を紹介され、読んではいたが、直接やりとりをする

ことはなかった。この本の帯に「私は、もう原発が『安全』とは言えない。

避難に苦しむ人々のこと、原子力業界の問題点を、現役の関係者が明かす」

とある。

 原発が安全なものではないことは、内部の人間でも認めているが、それ

を本に書き、公言した人を私は知らない。

◎ 今年になって、私が昨年から『農業協同組合新聞』に福島関係の記事

を書くようになったこともあり、田中君から北村さんのメールアドレスを

教えてもらい、直接連絡するようになった。

 それから、北村さんからは毎週、3本のエッセイが届く。主な内容は、

原発事故の再発防止、廃炉、福島の復興、今後の環境・エネルギー問題。

これまでに1500本にもなるそうだ。私も書いたものを送っている。まだ

会ったことはない。

◎ 今度の北村さんの本は、これまでに書いてきたエッセイなどから共通

するテーマでまとめたもの。

 私は、北村さんが勤めていた日本原電東海発電所から約10キロに住んで

 いる。

 東海村は我が国の原子力発祥の地として知られている。

 東海村原子力が誘致されたのは、私が中学生の時。

 1957年に日本原子力研究所の実験炉JRR−1が動き出した。

 当時は、「原子力は未来のエネルギー」と歓迎する空気が強く、私も

何の疑念も持たなかった。当時は実験炉を直接見ることが出来た。

◎ 私は1999年から2000年にかけて、村上達也東海村長の依頼で村の総合

計画「とうかい21世紀プラン」策定の仕事をした。

村民参加の計画づくりが目玉だった。村民が100人、役場職員が80人、研

究者が20人の体制で取り組んだ。その最中に、JCOの臨界事故が起きた。

 JCOは、私が東海村役場に行く途中にあり、総合計画策定委員会に出

席するため、事故当日の昼にそのすぐそばを通っていた。

 村上村長が出張先の栃木から戻ったのはそのあとだった。

 それまで東海村は「原子力と共存共栄」がまさに村是だった。

 他ではともかく、東海村内では原子力企業は、「事故は起こさない、

事故は起きない」という「安全神話」が村中に染みわたっていた。

 実際には動燃が何度も事故を起こしていたのだが。

◎ JCOの事故後、策定委員会は原子力とどう向き合うかを真剣に議論

した。そして議会からの反対はあったものの、「共存共栄」から共栄を外し、

「安心、安全のまちづくり」を「まちづくりの視点」に加えた。

 1999年に「地方分権一括法」が成立し、国と地方との関係は上下・主従

から対等・協力、地方分権という原則に変わった。また、国民の意識は、

カネ、モノ、経済優先から人や自然、文化を大事にしていこうと変化しつ

つあった。「とうかい21世紀プラン」はそういう時代背景のもと、「人・

自然・文化が響き合うまち」というサブタイトルを付け、「地方の時代を

拓く斬新な計画」(監修に当たった森巌夫明海大学教授)を策定すること

が出来た。

◎ このJCO事故は、村上村長の原子力に対する視点を変えるきっかけ

になった。

 そして東京電力福島第一原発の事故後の2012年に、桜井勝延南相馬市長、

三上元静岡県湖西市長らと脱原発をめざす首長会議を立ち上げ、私もその

メンバーに加わった。

 さらに村上君は、市川紀行前美浦村長らと「東海第二原発の再稼働を止

める会」を立ち上げ、共同代表を務めている。

 ひるがえって、私の原子力発電についてのスタンスは極めて単純だ。

 一つは、たかが電気を起こすのに、危険極まりない原子力を使う必要は

ないということ。茨城県内ではすでに太陽光発電原発4基分の電力を生

んでいる。

 もう一つは、私たちの世代に作った原子力を次の世代にバトンタッチさ

せないで、自分たちの世代で終わりにする、ということだ。

 さらに、安全ではない原発がひとたび事故を起こせば、福島の事故が示

しているように、多くの人を苦しめ、収束の経費が莫大で、国民にまで負

担を強いる。このような理不尽な原発の存在を認める訳にはいかない。

      (中)に続く

  発行所は京都のかもがわ出版(電話075−432-2868)。

  四六版239頁、1800円+税。

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┗■2.何度目かの正直!?

福徳岡ノ場の海底噴火で生まれた“新しい島”の行方

| 「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」その410

 └──── 島村英紀(地球物理学者)

 福徳岡ノ場(ふくとくおかのば)では8月の初めから海底噴火が始まった。

 東京から南へ約1300キロメートルのところだ。活発な噴火活動が続いて

直径約1キロメートルの馬蹄形の新島が確認された。

 また、噴火から出た軽石などが北西方向に約60キロメートル先まで流れ

ているのが認められた。

 今度の福徳岡ノ場の噴火は、噴火が再開したと報じられている西の島新

島の南にある。両方とも東日本火山帯に属する。

 東日本火山帯は太平洋プレートがフィリピン海プレートに潜り込んでい

ることで火山のマグマが生まれている。

 東日本火山帯は東日本を縦断している火山帯だ。

 富士山や浅間山を境に、北は太平洋プレートが北米プレートの下に潜り

込んでいて、東北日本から北海道、さらには千島列島にまで続いている

長大な火山帯だ。

 福徳岡ノ場のもっと北には明神礁(みょうじんしょう)があり、噴火が

ときどき起きる。ここも東日本火山帯に属する。

 明神礁では、かつて悲劇が起きた。1952年のことだ。海上保安庁の観測

船『第五海洋』が海底火山のいきなりの噴火で吹き飛ばされた。

 その後の捜索では船体の破片や遺留品しか見つからなかった。生存者も

目撃者も存在しないために真相は不明だが、31名全員が船ごと遭難したと

考えられる。

 伊豆半島沖で1989年に起きた噴火、手石(ていし)海丘の噴火でも海上

保安庁の観測船『拓洋(たくよう)』が危ういところだった。

 陸上の火山ならば傾斜計やGPS装置も設置できるから山体膨張を見る

ことができる。遠くから表面温度も測れる。地磁気の測定も可能だ。

 だが海底火山では観測の手段が限られる。

 山体膨張も、観測船が真上に行って測深儀(そくしんぎ)を使って水深

を測るしかない。『拓洋』も水深の調査をしていた。『第五海洋』も同様

の調査をしていたに違いない。

 『拓洋』の事件をきっかけに、海上保安庁無人観測艇「まんぼう」を

開発した。これなら人的被害は避けられる。

 「まんぼう」は無人艇といっても人が乗れるほど大きい。長さ10メート

ル、6トン。測深儀や水深水温測定装置、塩分計、採水器などを備えてい

て、明神礁の調査など、海底火山の調査を行っている。

 福徳岡ノ場では1904〜1905年に噴火が起きて火山島ができたが、海の浸

食で消えた。1914年の噴火でも新島ができたが、これも消えた。海の浸食

はそれほど強いのだ。

 1986年の噴火では長さ600メートル、高さ15メートルの新島が生まれたが、

約2ヶ月で、やはり浸食で消えた。2010年にも海底噴火があったが、噴火

の規模は小さく新島は現れなかった。

 福徳岡ノ場は日本の領海内にある。このため、新島が現れたときには自

動的に日本領になる。

 何度目かの正直。今度の新島は1986年の新島よりも大きい。ある火山学

者は「マグマが海面に出てきた西の島新島とちがって、新島の大部分は軽

石や火山灰が堆積したものだから海に消える可能性が高い」と言う。

 だが、日本に新しい島が増えるかどうか、大いに関心が集まっているのだ。

島村英紀さんのHP http://shima3.fc2web.com/

島村英紀が書いた『夕刊フジ』のコラム」より 8月27日の記事)

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┗■3.玄海原発の「乾式貯蔵施設」玄海町が事前了解

 | 使用済み核燃料保管長期化の懸念も【佐賀県】…ほか

 | メルマガ読者からの原発等情報2つ(抜粋)

 └──── 黒木和也 (宮崎県在住)

1.玄海原発の「乾式貯蔵施設」玄海町が事前了解 使用済み核燃料保管

長期化の懸念も【佐賀県

  9/3(金) 19:35配信 佐賀ニュース サガテレビ

 https://news.yahoo.co.jp/articles/050566e6448f7573f013d08f9bf3647c9ec792e5

2.海洋放出以外も検討を 宮城県、処理水で国に要望 東電福島原発

  9/3(金) 10:47配信 時事通信

 https://news.yahoo.co.jp/articles/b3360534a42a675944d7ec9fa11beda5f7db4da2

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┗■4.新聞より1つ

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 ◆ 震災前夜の感染症  本音のコラム 

                  斎藤美奈子(文芸評論家)

流行性感冒(スペイン風邪)が猛威をふるったのは関東大震災の数年前

だった。(1918年8月〜21年7月)

 すでに指摘されているように、当時の対策は新型コロナ対策とほとんど

同じだったようだ。マスク着用の奨励。罹患(りかん)者の隔離。多人数

の集合の回避。劇場や公共機関の入場・乗車制限。

 だが政府の施策は徹底性を欠き、与謝野晶子は横浜の新聞に激烈な批判

を寄せた。「盗人を見てから縄を綯(な)うと云うような日本人の便宜主

義がこう云う場合にも目に附きます。どの幼稚園も、どの小学や女学校も、

生徒が七八分通り風邪に罹ってしまった後に、漸く(ようやく)相談会な

どを開いて幾日かの休校を決しました」「予防と治療とに人為の可能を用

ひないで流行感冒に暗殺的の死を強制されてはなりません」

 関東大震災の死者は10万5千人。国内の流行性感冒の死者は38万8千人。

これほどの死者を出した感冒が忘れられたのは、だらだらと3年も続いた

せいだろうか。

 流行性感冒の第1波は米騒動の時期と重なる。民衆蜂起を招いた米価の

高騰にも晶子は激怒していた。「寺内内閣が天下の器でないことは、この

たびの暴動を激成したことに由(よ)って余りに明(あきら)かになりま

した。国民は既に挙(こぞ)って寺内内閣の弔鐘を打っております」

晶子の憤怒に大きく頷く私たち。100年前話なのにな。

(9月1日 東京新聞25面より)

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