たんぽぽ舎です。【TMM:No4266】地震と原発事故情報−5つの情報をお知らせします

たんぽぽ舎です。【TMM:No4266】

2021年8月7日(土)地震原発事故情報−

              5つの情報をお知らせします

                           転送歓迎

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★1.百聞は一見に如かず−福島第一原発を視察

       先崎(まっさき)千尋茨城県、元瓜連(うりづら)町長、

           瓜連町は合併により今は那珂市です〕

★2.関西電力美浜3号機再稼働に抗議 (中)(3回の連載)

  誰も責任を取れない「原発破局事故」

  老朽原発の運転は過酷事故リスクをさらに高める

                   山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

★3.今夏の五輪開催は、あまりにも条件が悪すぎる

  2020年〜新型コロナとの闘いの記録

 読み切り連載(25)<3> (了)

            岩井 哲(かごしま反原発連合 共同代表)

★4.原発廃炉で生じる廃棄物、輸出規制見直しへ 「国内で処理困難」…他

  メルマガ読者からの原発等情報2つ(抜粋)

                 黒木和也 (宮崎県在住)

★5.メルマガ読者からのイベント案内(お問い合わせは主催者へ)

◆ 反原発を訴える映画『国民の選択』(山田洋次監督推薦)

  自主上映会を開催して下さる方を募集しております。(監督:宮本正樹)

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※8/20(金)第3回「原発いらない金曜行動」にご参加を!

 フクシマは終わっていない  放射能汚染水を海へ流すな!

 東海第二原発の再稼働反対!

 日 時:8月20日(金)18時30分より19時45分     

 場 所:「首相官邸」前

 主 催:「原発いらない金曜行動」実行委員会   

  「毎月第3金曜」に開催、9月は17日、10月は15日です

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※8/21(土)『山崎ゼミ』にご参加を!

     「東電柏崎刈羽原発の問題点を中心に」

 お 話:山崎久隆さん (たんぽぽ舎共同代表)

 日 時:8月21日(土)14時〜17時

 会 場:「スペースたんぽぽ」 

 参加費:800円  予約の必要はありません。

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※8/23(月)岩垂弘さん『8回連続講座』第4回にご参加を!

 社会運動は社会を変えられるか 戦後76年を社会運動を通じて顧みる

 第4回《1970年前後の運動(上)》(反安保、ベトナム反戦闘争、沖縄復帰…)

 お 話:岩垂 弘さん(ジャーナリスト)

 日 時:8月23日(月)14:00〜16:30

 会 場:「スペースたんぽぽ」  

 資料代:800円 予約の必要はありません

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※8/25(水)学習会にご参加を! 「福島第一原発廃炉をどうするか」

 お 話:筒井哲郎さん(プラント技術者の会会員、原子力市民委員会委員)

 日 時:8月25日(水)18:00〜21:00

 会 場:「スペースたんぽぽ」  (講師のお話は19時より)

 資料代:800円 予約必要です。

  たんぽぽ舎あて 電話 03-3238-9035 かメール nonukes@tanpoposya.net

  で、ご氏名と電話番号をお知らせ下さい。受付番号をお知らせいたします。

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※お知らせ:たんぽぽ舎の夏休みは8月11日(水)から8月14日(土)までです。

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┗■1.百聞は一見に如かず−福島第一原発を視察

 └──── 先崎(まっさき)千尋茨城県、元瓜連(うりづら)町長、

           瓜連町は合併により今は那珂市です〕

◎ 去る7月10日、私は村上達也前東海村長、海野徹那珂市長ら「脱原

発をめざす首長会議」のメンバー13人と東京電力福島第一原発の構内に入

り、事故を起こした1号機から4号機を、100mの近距離からわが目で見た。

 水素爆発やメルトダウンを起こした原発が目の前にある。1号機は特に

ひどい。建屋の屋根は吹き飛び、上半分の鉄骨がむき出しになり、天井ク

レーン、燃料クレーンが落下し、折り重なっている。

 使用済み核燃料は手つかずで、その真下にある。海は建屋のすぐ向こう

に見える。カモメがのんびり飛んでいる。土曜日だったので、4000人近く

働いているという作業員の姿は少なかった。

 この光景を見て私は「百聞は一見に如かず」という言葉を思い浮かべた。

世の中にはじかに見ないと分からないということがあるものだ。

◎ 視察見学は約3時間。東電社員が最初に事故概要や汚染水処理状況な

どを説明し、質疑のあと専用のバスで構内を回る。二重のチェックがあり、

携帯やカメラは持ち込めない。

 事故を起こさなかった5、6号機や、汚染水を多核種除去設備(ALPS)

で処理した水を貯めておくタンク群、浄化設備、廃棄物焼却設備などを、

1時間以上かけて案内してくれる。

 バスの中で、原発の事故がなければ、いや原発そのものがなければ、

このような無駄なことをしなくて済むのに、と考えた。

膨大な量の汚染水

◎ 最初の質疑では、核燃料デブリ(燃料と構造物等が溶けて固まったも

の)の現状、廃炉作業の今後などの質問が次々に出されたが、最も多かっ

たのは汚染水の処理問題。

 現在までに125万立法mあり、現在でも1日に100〜150立法m発生して

おり、来年秋ごろには貯蔵用タンクが満水になるという。

 汚染水は、まず燃料デブリを冷却するための水が燃料デブリに触れて高

濃度の放射性物質を含んだ汚染水になり、さらに建屋内に流れ込む地下水、

雨水が混じり合うことで新たな汚染水が生じる。

 汚染水にはトリチウムストロンチウムなど分かっているだけで63種類

放射性物質が含まれている。この汚染水をALPSで浄化処理したもの

を東電では「処理水」と言っている。

 この汚染水問題について、私は4月26日付の本欄「福島第一の汚染水、

海洋放出へ」で問題点を指摘しておいた。

 この日の東電への質疑でも「東電は2015年に、関係者の了解なしにはい

かなる処分も行わないと文書で約束している。約束違反ではないか。風評

被害と政府、東電は言っているが実害ではないか。この10年、東電は被害

者への賠償を十分に行ってこなかった。今回の海洋放出で、期間、地域、

業種を限定せずに補償すると言っているが信用できない」などと聞いた。

 それに対する東電の答えは、口調は丁寧だけれどもまともなものではな

かった。

 首長会議では翌日、北隣にある相馬市の松川浦を訪れ、漁師から現在の

状況や汚染水問題をどう考えるかを聞き、その後「政府は汚染水の海洋放

出を断念せよ」とする緊急声明を発表した。

 それらについては次回に報告する。

 (【『NEWSつくば』2021年7月26日「邑から日本を見る」第92回】

         より転載)

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┗■2.関西電力美浜3号機再稼働に抗議 (中)(3回の連載)

 | 誰も責任を取れない「原発破局事故」

 | 老朽原発の運転は過酷事故リスクをさらに高める

 └────  山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

3.国際基準にも達しない規制基準「第4層」

 ことあるごとに「世界で最も厳しいレベルの規制基準」と政府は主張

し続ける。

 しかし「世界で最も厳しい」には何の根拠も示されない。

 特に、少なくても30km圏内の住民避難の計画、さらにもっと遠くに拡

散する放射性物質に対する防護対策は無いに等しい。

 IAEA国際原子力機関の基本安全原則には、過酷事故発生後の事故

影響緩和策として「第4層」「第5層」というレベルが規定されているが、

そのうちの第4層については、格納容器防護を基本とした過酷事故対策が

規定されている。

 この対策でも福島第一原発事故を分析し教訓化できていないため、ちぐ

はぐなうえ危険な内容を含んでいる。

 例えば、圧力容器減圧操作を基本とした「フィードアンドブリード」

(注水減圧法)は、むしろ炉心溶融を加速させかねず、十分に吟味した対

策にはなっていない。

 この対策が可能となるためには、運転時から過酷事故時に至る全ての圧

力環境下において、十分な一次冷却材の注入能力を確保しておかねばなら

ない。もちろん全電源喪失条件下においてである。

 しかしそのような抜本的対策は時間もコストも掛かり過ぎるため検討も

されずに放棄されており、既存の注入設備に加えて、特定重大事故対処等

施設により格納容器への注水が加えられただけである。

 これは圧力容器の外側から冷やすので、直接炉心を冷却するわけではな

い。炉心が溶融していればあまり効果は期待できない。

 さらに、全電源喪失時の原子炉運転圧力では、炉心に注水できないので、

この状態で「フィードアンドブリード」を強行すると極めて危険な事態に

なる。

 「フィードアンドブリード」とは、本来は注水してから減圧するという

意味だが、実際には「減圧してから注水する」になってしまう。

 これでは、圧力に負けて注水出来ないなどで失敗した場合、圧力容器は

あっという間に空だきになるのに炉心に水は入らず損傷する。そのまま時

間が経過すればメルトダウンを引き起こす。実際に福島第一原発事故で起

きたことである。

 また、格納容器の安全確保で、もう一つの懸念は水素爆発だ。

 この対策としては格納容器内を窒素封入すべきだが、美浜原発3号機を

含む加圧水型軽水炉は全て行っていない。

 燃料破損や水の放射分解で発生する水素対策としてイグナイタ(点火装

置の意味)で燃焼処理するが、格納容器や配管損傷により一気に大量発生

するような場合は特に、燃焼処理ではなく起爆装置になりかねない。

 福島第一原発及び米国スリーマイル島原発事故の教訓からも、水素が大

量に発生する場合の対策は、外部に逃がす装置を取り付けると共に、酸化

剤つまり酸素を取り除く方法が唯一確実な方法だ。

 さらに原子炉を含む一次冷却材系統全体を防護するには、パラメータの

監視は欠かせない。ところが福島第一原発事故では電源を全て失ったため、

温度も圧力も水位も分からなくなった。

 これでは何をすれば良いか、また、実施したことに効果があったのか、

方針の変更をすべきタイミングなのか、一切判断できない。

 格納容器ベントを強行した福島第一原発事故では、吉田所長は最後まで

「ベントが成功したかどうか分からなくなった。」と語っていた。これは

ベントを行えば確実に上昇する排気筒の放射線モニターも機能していなか

ったため、ベント操作の結果確認すら出来なかったことを意味する。

 美浜原発3号機では、可搬システムも含めればパラメータの計測は可能

とされている。全てパラメータを監視して作業を継続することになってい

るのだが、こんな予定調和的な事故は起こらない。老朽化したケーブルで

信号を送っているところも随所にあり、さらに全ての電源を失ってパラメ

ータ監視が出来ない状態も生じ得る。パラメータを監視せずとも原子炉を

冷却し続けることができる設備でなければ、教訓を生かしたことにはなら

ない。                     (下)に続く

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┗■3.今夏の五輪開催は、あまりにも条件が悪すぎる

 | 2020年〜新型コロナとの闘いの記録

| 読み切り連載(25)<3> (了)

└──── 岩井 哲(かごしま反原発連合 共同代表) 

  <6/21「東洋経済オンライン」上昌大氏・筆>

・ワクチン接種が間に合わないのであれば、検査を徹底し、無症状感染者

を見つけ出し、隔離(自宅を含む)しかないが、日本の検査体制はインド

にも及ばない。

 6月23日現在、人口1000人当たりの日本の検査数は、0.44件で、インド

の同1.33件を大きく下回る。

・今年5月中旬、国内での感染拡大が判明した台湾は、人口1000人当たり

のPCR検査数を、5月12日の0.05件から、5月24日には0.75件とし、

2週間弱で日本(0.73件)を抜いた。6月23日の検査件数は1.22件まで

増加し、日本0.44件の2.8倍だ。

 日本が本気になれば、PCR検査数を増やすのは容易だ。厚労省が強い

意図をもって、PCR検査を抑制していることが分かる。厚労省は、デル

タ株の蔓延が危惧される現在も方針を変えるつもりはなさそうだ。

・6月23日、東京五輪のために来日したウガンダ選手団の一人が空港検疫

をすり抜け(筆者註・本人の責任ではない、後述)、その後、デルタ株に

感染していたことが明らかとなったが、これもPCR検査を抑制している

ためだ。

・厚生省が空港検疫に用いている検査は、抗原検査だ。PCR検査ではな

い。この方法では、多くの感染者を見落としてしまう。アメリカの疾病管

理センター(CDC)が、今年1月に『MMWR』誌に発表した研究によ

ると、発熱や咳など症状がある人を検査した場合、抗原検査はPCR検査

陽性の人の80%で陽性となるが、無症状感染者の場合には、41%まで低下

する。

ウガンダ選手団のすり抜けは、起こるべくして起こっている。実は、選

手村でのスクリーニングにも抗原検査が用いられる。多くの無症状感染者

を見落としてしまったら、クラスターが発生する可能性は高まってしまう。

早急な見直しが必要だ。

・ただ、ワクチン接種の推進やPCR検査体制の強化だけでは、安全に五

輪を開催することは難しい。6月18日、尾身茂・コロナ対策分科会会長を

はじめとした26人の有志が、政府と五輪組織委員会に対し、無観客試合

求めたが、これも効果は期待できない。

 無観客にしても、ワクチン接種が進まない現状で、国内での感染拡大は

防げないからだ。

 選手や関係者を完全に守ることなど不可能といっていい。

 今夏の五輪開催は、あまりにも条件が悪すぎる。

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┗■4.原発廃炉で生じる廃棄物、輸出規制見直しへ 「国内で処理困難」…他

 | メルマガ読者からの原発等情報2つ(抜粋)

 └──── 黒木和也 (宮崎県在住)

1.原発廃炉で生じる廃棄物、輸出規制見直しへ 「国内で処理困難」

  8/6(金) 22:23配信 「毎日新聞

 https://news.yahoo.co.jp/articles/7528a1988b2cbe3a568e021da8a9901de815c01d

2.式典で読み飛ばしの菅首相に「原稿すら読めない」

 「まともにできる事は?」と“引退勧告”

  8/6(金) 20:07配信 「女性自身」

 https://news.yahoo.co.jp/articles/12a65696436607508cdb315cf16c568a9c23d4e0

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┗■5.メルマガ読者からのイベント案内(お問い合わせは主催者へ)

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◆ 反原発を訴える映画『国民の選択』(山田洋次監督推薦)

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