たんぽぽ舎です。【TMM:No4223】地震と原発事故情報−4つの情報をお知らせします

たんぽぽ舎です。【TMM:No4223】

2021年6月16日(水)地震原発事故情報−

             4つの情報をお知らせします

                      転送歓迎

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★1.中国広東省台山(タイシャン)原発放射能漏れ

  故意に放出か?制御放出との報道も

  運転を止めないのは…極めて危険

  最新鋭のEPR(欧州加圧水型軽水炉)=電気出力166万kW

               山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

★2.避難時間シミュレーションで計画破綻が露呈

  ─まじめに計算するほど避難は不可能がわかる

   上岡直見(環境経済研究所代表)

★3.住民監視、平和運動つぶす 土地利用規制法に市民ら抗議…ほか

  メルマガ読者からの原発等情報3つ(抜粋)

   黒木和也 (宮崎県在住)

★4.新聞より2つ

  ◆危機に弱い政府 首都直下地震では頼れるか

                   編集委員 原 真人

      (6月16日朝日新聞朝刊13面「多事奏論」より見出し)

  ◆「五輪で沈黙、責任逃れ」英医学誌ランセット

   WHOなどを批判 (6月13日朝日新聞朝刊25面より見出し)

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※6/18(金)「原発いらない金曜行動」にご参加を!

 フクシマは終わっていない 放射能汚染水を海へ流すな!

 東海第二原発の再稼働反対!

 日 時:6月18日(金)18時30分より19時45分

 会 場:「首相官邸」前

 主 催:「原発いらない金曜行動」実行委員会

 呼びかけ人多数、さらに呼びかけ人を募集しています。

 この行動は毎月第3金曜に開催する予定です。

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※6/26(土)山崎ゼミ「先月・今月・来月の原発問題」

 『東電柏崎刈羽原発運転禁止と福島第一原発の現状』

 お 話:山崎久隆さん (たんぽぽ舎共同代表)

 日 時:6月26日(土)14時〜17時

 会 場:「スペースたんぽぽ」

 参加費:800円  予約の必要はありません。

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※6/29(火)学習会にご参加を!

 「青森県六ケ所村再処理工場の実態とその危険性」

 講 師:永田文夫さん

(「三陸の海を放射能から守る岩手の会」世話人)

 日 時:6月29日(火)18時〜21時

 会 場:「スペースたんぽぽ」

 参加費:800円

 予約必要です

   たんぽぽ舎あて 電話 03-3238-9035 か

   メール nonukes@tanpoposya.net で、ご氏名と電話番号を

   お知らせ下さい。受付番号をお知らせいたします。

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┗■1.中国広東省台山(タイシャン)原発放射能漏れ

 | 故意に放出か?制御放出との報道も

 | 運転を止めないのは…極めて危険

 | 最新鋭のEPR(欧州加圧水型軽水炉)=電気出力166万kW

 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

◎ AFP、BBC、ロイターなどが一斉に「中国原発で放射性ガス

放出」「放射能が漏れている」などと報じている。

 問題になっている原発は中国広東省台山(タイシャン)にある中国

広核集団・CGNの建設したEPR原発で、放射能が漏れているとの

報告を米政府が過去1週間にわたって調べているという。

◎ この原発はフランスのフラマトムが設計した最新鋭の原発

 EPRとは「European Pressurized Water

Reactor・欧州加圧水型軽水炉」第三世代プラスまたは3.5

世代原発と呼ばれるもの。

 全世界で2基が運転中、4基が建設中であり、フィンランドのオル

キルオト3号機とフランスのフラマンヴィル3号機。そして台山原発

2基が運転中、2基が建設中だ。1号機と2号機は2018年と19年に

それぞれ運転を開始している。

◎ 台山原発の出資割合は中国7割、仏電力公社(EDF)が3割で

あり、一部を所有するEDFの子会社フラマトムが米国政府に対して

「差し迫った放射能の脅威」を警告したことから、報道が始まった。

 フラマトムの警告には、中国当局原発閉鎖を回避するため台山

発電所周辺の放射線検出許容限度を引き上げている、との訴えも

含まれているという。

 原発は現在も稼働中で、放射性物質の拡散は続いている可能性が

ある。

 なお、放出された放射性物質希ガスのキセノン、クリプトンと

されており、これらは一般に原発や再処理工場などからも放出される

もので、事故であるかどうかまでは、これだけでは判断できない。

◎ 原因としては、原子炉圧力容器の中または燃料プールで燃料棒に

破損が生じ、希ガスが一次冷却材に漏えい、一次冷却材中の希ガス

浄化系で遊離するなどして原子炉建屋(格納容器内か補助建屋内)に

蓄積したため、排気系統から放出されたと考えられる。

 EPRはアレバ社が開発し、安全性を強化した原発とされ、航空機の

衝突と炉心溶融に対処した二重の格納容器、コア・キャッチャー、安全

系建屋の独立などが特徴。

 日本の特定重大事故対処等施設に相当する設備も有している。

4ループ炉で160万kWの発電設備を有する大型原発。中国の台山原発

EPR−1750型。電気出力は166万kWとされる。

◎立地地点は香港島の北側

 コア・キャッチャーなどの設備があっても、放射性物質の拡散事故を

無くすことは出来ない。

 炉心損傷以前の段階の燃料棒の損傷をゼロにする方法は技術的には

無い。設計や製造工程の欠陥やミスは常にあり得る。運転中の異常な

減肉もある。

 また、キセノンなどの希ガスについて放出をゼロにすることは不可能

で、一定の割合で生ずる燃料損傷により常に原発からは放出される。

 EPR原発と言っても燃料損傷をゼロにする設計ではない。つまり

通常運転中の放射性物質の放出については従来のものと比べて格段に

高い安全性があるとはとは言えない。

 なお、再処理工場は、そもそも燃料棒を切り刻むところから作業が

始まるので、希ガスは全部大気に放出してしまう。環境や人体への影響

はないなどと国や電力は主張するが放射性物質である以上、一定の割合

で影響はあることも指摘する。

 台山原発は香港の南に位置し、深センなどにも電力を供給している。

運転を止めないのは、これらへの電力供給を最優先しているからで

あろう。極めて危険なことだ。

◎ 中国には現在50基の原発が稼働中で、約4800万kWの電力生産を

している。これは日本で福島第一原発事故が起きた頃に匹敵している。

(当時は54基4884.7万kW)

 事故が確率的に発生するのであれば、中国にも危険が迫っていると

言えるだろう。

 原発事故は、核にまつわる情報を秘密にし、原子力ムラと政府だけで

決定を繰り返す毎にリスクが増大する。

◎ 最初に重大事故を起こした米国、2番目はソ連、そして日本。

 米国は核について様々な不当な圧力が市民社会を圧迫し、挙げ句に

TMI事故を起こした。

 ソ連は冷戦下に軍民一体の核開発をした挙げ句にチェルノブイリ原発

事故を起こした。

 日本は原子力ムラによる安全神話を正すことが出来ないままに福島

第一原発事故を引き起こした。

 中国には現在、人権問題と拡張主義的な軍事膨張路線があるから、

リスクは先の三国と同様に高まっていると思われる。

≪事故情報編集部≫より、

この投稿は、6月15日17時に受信したものです。

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┗■2.避難時間シミュレーションで計画破綻が露呈

 | ─まじめに計算するほど避難は不可能がわかる

 └──── 上岡直見(環境経済研究所代表)

◎ 各地で再稼働の圧力が高まっている一方で、東海第二原発(茨城県)

の差止め訴訟では避難計画の不備を理由に原告側勝訴という注目すべき

動きが報告されている。

 ここで改めて注目されるのは、各地の避難時間シミュレーション

である。

 2012年に規制庁が「原子力災害対策指針」を制定し、おおむね30km

圏内の自治体で避難計画の策定が義務づけられた。計画の参考とする

ために、2014年頃までに各地で一斉に避難時間シミュレーションが

行われたが、その方法は基本的に米国の避難時間シミュレーションを

真似したものである。

◎ この当時は避難の手順として、緊急事態が発生したら原則として

PAZ(5km)圏内が先に避難し、その後はUPZ(5〜30km)

圏内が一斉に避難することになっていた。

 しかし2015年に「指針」の方針が変わり、UPZは屋内退避を原則

として、放射性物質の放出後に線量測定に基づいて方向別に地域を指定

して避難することになった。

 これは避難に際してSPEEDIの結果を使用しないことにした問題

と関連があるが、その点は別の機会に論じたい。(※)

◎ このため従来の避難時間シミュレーションの結果は使えなくなり、

ほとんどの地域ではそのまま放置されているが、地域によっては方向

別の避難を想定してシミュレーションをやり直しているケースがある。

 川内原発(鹿児島県)がその一つであるが、興味深い結果が公開

されている。

 前回の報告(2014年3月)では、自然災害による道路支障などを

考慮したケースで最大28時間などの結果が報告されているのに対して、

最近の2021年3月の再推計では、さらに厳しい道路支障を考慮したり、

避難退域時検査(スクリーニング)の時間や、30km圏脱出だけでなく

避難所到達までなどの現実的な条件を考慮したところ、最大で12日以上

などという結果が報告されている。

◎ これでも実証されたわけではなく机上の計算であり、実際はもっと

かかるのではないだろうか。

 30km圏の人口が約20万人の川内原発でこれだから、東海第二原発

100万人などとなったら、考えるのもばかばかしい時間になるだろう。

 まじめに計算するほど避難は非現実的であり、避難計画そのものが

成り立たない。

 いったん地震津波を原因として放射性物質が放出されたら、住民は

避難もできない、救援も来ない、水道も電気も来ないという中で被曝が

続くことになる。

※2021年7月24日「スペースたんぽぽ」講座番号692 新ちょぼゼミ

シリーズ第62回「東海第二原発運転差し止め水戸判決 今後の原発

裁判へ向けて」で議論します。

日 時:7月24日(土)13時30分より17時

お 話:上岡直見さん(環境経済研究所代表)

    後藤政志さん(元東芝、原子炉格納容器設計者)

会 場:「スペースたんぽぽ」

     (東京都千代田区神田三崎町3-1-1高橋セーフビル1F)

資料代:800円  予約必要です

    たんぽぽ舎あて 電話 03-3238-9035 か

   メール nonukes@tanpoposya.net で、

   ご氏名と電話番号をお知らせ下さい。

   受付番号をお知らせいたします。

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┗■3.住民監視、平和運動つぶす 土地利用規制法に市民ら抗議…ほか

 | メルマガ読者からの原発等情報3つ(抜粋)

 └──── 黒木和也 (宮崎県在住)

1.住民監視、平和運動つぶす 土地利用規制法に市民ら抗議

  6/15(火)23:45配信「共同通信

https://news.yahoo.co.jp/articles/521e27540a39de6c6ccafa6d1caca69c521a487d

2.米報道「中国原発放射性物質漏えい」に中国「異常なし」反論

  6/15(火)21:35配信「TBS系(JNN)」

https://news.yahoo.co.jp/articles/6f02963a5eb4833660418e462349f3233ad69cc2

3.放射性希ガス濃度、仏上限2倍超 中国原発の冷却水

  6/15(火)19:07配信「共同通信

https://news.yahoo.co.jp/articles/8c7a1e44cf23c429f8fed72370b3c64b5c0a54d2

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┗■4.新聞より2つ

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 ◆危機に弱い政府 首都直下地震では頼れるか

          編集委員 原 真人

      (6月16日朝日新聞朝刊13面「多事奏論」より見出し)

 ◆「五輪で沈黙、責任逃れ」英医学誌ランセット、WHOなどを批判

            (6月13日朝日新聞朝刊25面より見出し)

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