たんぽぽ舎です。【TMM:No4170】地震と原発事故情報−4つの情報をお知らせします

たんぽぽ舎です。【TMM:No4170】

2021年4月8日(木)地震原発事故情報−

             4つの情報をお知らせします

                      転送歓迎

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★1.東海第二で画期的な水戸地裁の判決

  住民の請求を認め、東海第二原発の運転差し止め

  事故が起きた時、避難などで住民の安全を

  守れるかに注目した判決

     先粼(まっさき)千尋茨城県、元瓜連(うりづら)町長、

          瓜連町は合併により今は那珂市です〕

★2.池井選手の復活を利用する菅政権と企業メディア

  五輪組織委が文春に抗議の愚

  NHKは聖火リレー動画中継で五輪反対の声を消す

  新聞6社が公式スポンサーの大政翼賛五輪

  「メディア改革」連載 第59回

            浅野健一(アカデミックジャーナリスト)

★3.「処理水」海洋放出巡り、

  全漁連会長「絶対反対の考え変わらない」…ほか

  メルマガ読者からの原発等情報2つ(抜粋)

   黒木和也 (宮崎県在住)

★4.新聞より1つ

  ◆原発汚染処理水 海洋放出なら「福島の漁業が衰退」

   漁師ら憤り「強行して決めないで」 茨城でも風評再燃 心配

             (4月8日東京新聞朝刊23面より抜粋)

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※4/13(火)学習会にご参加を!

「同化」か「排除」か それでも我が子を朝鮮学校に通わせる理由

 お 話:金東鶴 (キム トンハク)さん&シンカミさん

 日 時:4月13日(火)19時より21時

 会 場:「スペースたんぽぽ」

 参加費:800円  予約の必要はありません。

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※4/15(木)学習会にご参加を!

 「どうする日本の司法:裁判員制度の問題点」

 お 話:武内更一弁護士

 日 時:4月15日(木)18時より21時 講師のお話は19時より

 会 場:「スペースたんぽぽ」   新ちょぼゼミ

 参加費:800円

 予約方法:メールか電話で、ご氏名・電話番号

      (当日緊急に連絡できる番号)をお伝えください。

       予約受付番号をお知らせ致します。

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※4/16(金)「東海第二原発とめよう」集会にご参加を!

 「水戸地裁で勝利判決」…原発事故時の避難計画全く不十分

 お 話:・河合弘之弁護士(東海第二原発訴訟弁護団共同代表)

     ・「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」世話人

 会 場:「東京学院」貸会議室 (JR水道橋駅西口1分)

        (千代田区神田三崎町3-6-15)

 主 催:「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」

               TEL 070-6650-5549

 資料代:800円

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※4/17(土)山崎ゼミにご参加を!今一番ホットな原発問題を考える

 「東電福島第一原発問題(汚染水・デブリ処理ほか)を中心に」

 お 話:山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

 日 時:4月17日(土)14時より17時

 会 場:「スペースたんぽぽ」

 参加費:800円  予約の必要はありません。

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┗■1.東海第二で画期的な水戸地裁の判決

 | 住民の請求を認め、東海第二原発の運転差し止め

 | 事故が起きた時、避難などで住民の安全を

 | 守れるかに注目した判決

 └──── 先粼(まっさき)千尋茨城県、元瓜連(うりづら)町長、

           瓜連町は合併により今は那珂市です〕

 異常気象か世相のせいかどうかわからないが、桜の開花がこれまでに

なく早かった。いつもだと20日過ぎに咲く近くの公園の八重桜がもう

満開。コロナで人が騒いでいても、桜はいつものように見事な花を

見せてくれる。

◎ 異常というよりは想定外の判決が3月18日に水戸地裁で出た。

 日本原子力発電(原電)の東海第二原発の安全性に問題がある

として、県内外の住民らが原電に運転差し止めを求めた訴訟の判決で、

前田英子裁判長は「実現可能な避難計画や、実行する体制が整えられて

いるには程遠く、防災体制は極めて不十分」として住民の請求を認め、

運転を差し止めるよう言い渡した。

 これまでの原発運転を巡る裁判では、地震津波、火山の噴火などへ

の対策が主な争点だったが、今回の判決は、事故が起きた時、避難など

で住民の安全を守れるかに注目した。

◎ この判決について、翌日の新聞各紙は大きく報道した。

 地元紙茨城新聞はもとより、朝日、毎日、東京の在京紙だけでなく、

隣の下野新聞や沖縄の琉球新報も1面トップで報じていた。

 社説や解説でも「実効性のある避難計画を作るのは机上の空論。

現実を直視すれば、原発再稼働は極めて困難」(東京新聞)、「判決は

首都圏に近い密集地域での立地そのものを疑問視したに等しい。自治

原発の是非を巡る議論とは別に、住民の生命を守る観点での対策が

求められる」(岩手日報)など、判決内容を支持する声が

多く見られた。

◎ では、当事者の受け止め方はどうか。

 原電の村松衛社長は、「判決に承服できない」として東京高裁に

控訴した。当然と言えば当然のことだ。

 しかし、避難計画は原子力規制委員会の審査対象にはなっていない

し、避難計画を策定する当事者ではないので、高裁での立論をどう

組み立てるのかが興味深い。

 県や市町村も法廷に出るのだろうか。原電はこれまでに東海第二を

再稼働すると明言してこなかったが、控訴したことで再稼働するという

意思が問わず語りで明確になった。

◎ 一方、弁護団共同代表の河合弘之弁護士は、判決後の記者会見で

「避難計画が不十分だという分かりやすい理由で勝訴したのはよい意味

で想定外。歴史的な判決だ。人口密集地帯で事故を起こしたらどうする

のかという主張が裁判所に届いた。他の訴訟にも応用できる理論だ」と

喜んでいた。

◎ この判決について、国や茨城県の大井川知事、関係する首長らは

直接の評価は避けているが、今回の判決の中心となった避難計画は県や

30キロ圏内の14市町村が策定するので、いわば当事者。他人事では

ないはずだ。

 知事はこれまで、「安全性検証」「実効性のある避難計画策定」

「県民への情報提供」の3条件が整ってから県民などの意見を聞き、

再稼働の是非を判断する、と言ってきたのだ。

◎ 今回の判決は、原発の再稼働そのものではなく、避難計画という

いわば土俵外でのこと。

 また、30キロ圏外の原告は敗訴。

 避難計画をきちんと作れば運転を認めるとも読める判決なので、

高裁での審理に注目していきたい。

      (『NEWSつくば』2021年4月12日「邑から日本を見る」

                 第85回より了承を得て転載)

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┗■2.池井選手の復活を利用する菅政権と企業メディア

 | 五輪組織委が文春に抗議の愚

 | NHKは聖火リレー動画中継で五輪反対の声を消す

 | 新聞6社が公式スポンサーの大政翼賛五輪

 | 「メディア改革」連載 第59回

 └──── 浅野健一(アカデミックジャーナリスト)

◎ 東電福島第一原発で増え続けるトリチウムなどの放射性物質を含む

水の処分方法について、菅義偉首相は7日、「近日中に判断する」と

表明した。首相は官邸で全国漁業協同組合連合会の岸会長と会談後、

記者団に「汚染水の処理は避けて通れない課題だ」などと述べた。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210407/k10012961671000.html

 菅氏は「風評被害を最小限にする」とも述べた。

 汚染水放出による被害がなぜ「風評被害」なのか。

 7日夜のテレビ朝日報道ステーション」で、梶原みずほ朝日新聞

記者は「22年秋にタンクが一杯になる汚染水は海に流すしかない。

菅首相が決断するしかない」とコメントした。

 この人がなぜ出演しているのか理解不能だ。

 FBの投稿を読んでほしい。

https://www.facebook.com/profile.php?id=100022241222173

◎ トリチウム汚染水は「希釈すれば安全」というなら、なぜ、これ

までタンクに貯め続けてきたのか。世界につながる海に汚染水を垂れ

流すのは暴挙だ。小出裕章さんが前から提言しているように、汚染水

タンクは東電柏崎原発など東電敷地内で保管するしかない。

 2013年9月、安倍晋三首相は2020年五輪を誘致する演説で「福島の

汚染水はアンダーコントロール状態にある」と断言した。

 記者会見では「原発事故はアンダーコントロールになっている」と

答えた。東電事件では、原子力緊急事態宣言が今も発令されており、

統制不能の状態が続いている。

 原発事件に加え、コロナ禍の第4波が襲っている中、聖火リレー

強行されている。報道各社の世論調査では、東京五輪の開催について、

反対・延期(延期はあり得ないので選択肢とするのが問題)が今も70%

近くある。

◎ 五輪開催が危ぶまれる中、「五輪代表」を決める競泳の日本選手権

で、4月4日、白血病で長期療養していた池江璃花子選手が女子100m

バタフライで3年ぶりの優勝を果たし、400mメドレーリレーの東京

五輪代表入りを内定させた。池江選手は涙を流しながら「つらくても、

しんどくても努力は必ず報われるんだな、と思った」とコメントした。

 池江選手は2019年2月に発病を公表し、治療を乗り越え昨年3月に

復帰し、2024年のパリ五輪に照準を合わせてきたが、約1年で日本

選手権優勝と東京五輪出場権を獲得したという劇的なニュースだった。

◎ 私も2014年7月、京都で下咽頭がんと分かり、同年末まで、国立

がん研究センター東病院(千葉県柏市)で放射線治療を受け、がんは

消失したと診断された。ところが、昨年3月、同じ部位にがんが再発

していると分かり、4月2日に7時間半の咽頭喉頭・頚部食道の

全摘手術を受けているので、大病を乗り越えた池江選手の復活に

感動した。

 しかし、キシャクラブメディアが菅政権と共謀して、7月からの東京

五輪・パラリンピックが開催されるという前提で、池江選手を政治利用

してきたことに注意しなければならない。ネットの「リテラ」の<池江

璃花子復活劇を五輪強行派が利用、「反対派は池江選手に言えるの

か?」の大合唱!>(4月5日)と題した記事が参考になる。

https://lite-ra.com/i/2021/04/post-5845-entry.html

◎ 国際水泳連盟(FINA)が飛び込みとアーティスティック

スイミングのテスト大会について日本側に中止の可能性を通告したと

読売新聞が報道した。

 6日には朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮)のオリンピック委員会が

五輪への不参加を3月25日に決めていたと分かった。カナダは不参加

と見られ、欧州各国、米国はまだ参加を決めていない。

 昨年7月23日、五輪組織委は「東京五輪まで1年」イベントに池江

選手を起用し、国立競技場からメッセージ動画を配信した。

このイベントを演出したのは渡辺直美氏をブタに見立てた演出案が

問題になった電通出身の佐々木宏氏だ。

 東京五輪パラリンピック組織委員会のメディア威圧も問題だ。

組織委は開閉会式の演出内容を明らかにした「週刊文春」に対し、

書面で掲載誌の回収、オンライン記事の全面削除を求めている。

https://tokyo2020.org/ja/news/news-20210401-03-ja

◎ 橋本聖子組織委会長は2日の会見で、「280頁に及ぶ内部資料が

(文春側に)入手されており、組織委の秘密情報を意図的に拡散し、

業務を妨害した」と述べた。「週刊文春」の加藤晃彦編集長は、開会式

の内情を報じることには高い公共性がある」と反論している。

https://bunshun.jp/articles/-/44589

 五輪組織委は、4月1日の毎日新聞に掲載された「五輪『人件費

単価』30万円 委託1人日額 肥大化止まらず」という見出しの記事に

ついても、毎日新聞に対し、書面で抗議を行い、紙面及びウェブサイト

上で謝罪及び訂正を求めた。

https://tokyo2020.org/ja/news/news-20210402-07-ja

◎ 7日の東京新聞特報面によると、NHKがネットで行っている東京

五輪の聖火リレーの生配信で、「オリンピックに反対」「オリンピック

はいらないぞ」などという沿道の声が聞こえた途端に音声が約30秒、

途絶えたことが分かった。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/96386

 新聞、テレビで五輪を中止すべきだという論調はほとんどない。

これは、東京五輪の「オフィシャルパートナー」に、朝日新聞

日本経済新聞毎日新聞、読売新聞がなっているからだろう。

https://tokyo2020.org/ja/news/news-20160122-01-ja

 また、「オフィシャルサポーター」には、産経新聞北海道新聞

名を連ねている。新聞6社は既に数十億円のカネを出している。在京の

大手紙で組織委と契約を結んでいないのは、東京新聞だけだ。ロンドン

五輪でマスメディアは1社もスポンサーになっていない。

◎ NHKと日本民間放送連盟で組織する「ジャパンコンソーシアム

は、26〜32年の五輪4大会の国内向けの放送権を計975億円で獲得して

いる。内閣記者会常勤幹事社(19社)のほとんどがスポンサーか

放送契約社だ。

 「週刊ポスト」2月15日発売号によると、元博報堂社員の本間龍氏は

「五輪史上初めて新聞社がスポンサーになったことは諸悪の根源だ。

大事な問題を批判できなくなってしまった。

 例えば、当初は7000億円とされていた開催費用は今や3兆円を超えて

いる。なぜそうなったか、新聞社がきちんと検証して、そのつど批判

すべきだったのにできなかった。もちろん系列のテレビも批判しない」

と指摘している。

 五輪報道で、報道各社は、ジャーナリズムの仕事は権力の監視である

ことを忘却している。日本のマスメディアは発展途上である。

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┗■3.「処理水」海洋放出巡り、

 | 全漁連会長「絶対反対の考え変わらない」…ほか

 | メルマガ読者からの原発等情報2つ(抜粋)

 └──── 黒木和也 (宮崎県在住)

1.「処理水」海洋放出巡り、

  全漁連会長「絶対反対の考え変わらない」

  4/7(水)17:19配信「読売新聞オンライン」

https://news.yahoo.co.jp/articles/069b3e4fc0e369065d44f4abf9f292648d0cca7d

2.《原発処理水》全漁連は「絶対反対」で

  「タンクの増設」など5つの要望

  菅総理「海洋放出が確実・現実的という提言を踏まえる」

  4/7(水)20:51配信「福島テレビ

https://news.yahoo.co.jp/articles/dc690af17d275fefc0c4b0b44b019453a8cf2182

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┗■4.新聞より1つ

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 ◆原発汚染処理水 海洋放出なら「福島の漁業が衰退」

  漁師ら憤り「強行して決めないで」 茨城でも風評再燃 心配

 東京電力福島第一原発で保管が続く汚染水を浄化処理した後の

処理水を巡り、菅義偉首相は7日夜、近く処分方法の方針を決めると

明言した。

 政府が念頭に置く海洋放出処分となれば、漁業関係者への打撃は

必至で、福島県や隣接する茨城県からは強い反対の声が上がった。

(片山夏子) (中略)

 相馬原釜魚市場買受人協同組合長の佐藤喜成さん(68)は「…これだけ

反対の声が上がっているのに、国は一方的に強引に流すというのか」

 (後略)  (4月8日東京新聞朝刊23面より抜粋)

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