たんぽぽ舎です。【TMM:No3715】地震と原発事故情報−1つの情報をお知らせします

たんぽぽ舎です。【TMM:No3715】

2019年8月3日(土)地震原発事故情報−

               1つの情報をお知らせします

                        転送歓迎

┏┓ 

┗■1.韓国は「敵」なのか−署名協力のお願い

 └──── 柳田 真(たんぽぽ舎)

 日韓関係はとても大事です。朝鮮との関係は1000年以来続いています。

 隣国とケンカしてくらすのか、それとも仲良く暮らすのかは「国家100

年の計」にかかわるものです。

 たんぽぽ舎アドバイザーである内田雅敏さんはこの問題を一貫して

重視して取り組んできた方です。たんぽぽ舎の総会でも講演していただ

きました。

 この声明の重要さにかんがみ、字数が多いので独立したメールマガ

ジンとしてお送り致します。

 多くの皆様のご協力をお願い致します。

 韓国は「敵」なのか「声明」を発表しました。

 賛同署名を受付けています。

 この声明は、昨今の日韓関係の悪化を憂慮する有志が執筆し、イン

ターネットを通じて、日本の市民に賛同を求めるものです。

78名の呼びかけをもって発信します。

 呼びかけ人の中には多少の意見の違いもありますが、基本的な部分で

一致しています。

 ご賛同いただける方は、下記の賛同フォームにてご署名ください。

 団体名、海外からの賛同も構いません。

賛同署名記入はこちらから:https://forms.gle/4Naxt9Aw4WfS1VK39

第一次の締め切りは、8月15日といたします。

状況の推移を見ながら、次の行動を考えたいと思います。

 日韓関係はいま、悪循環に陥っています。いま、ここで悪循環を

止め、深く息を吸って頭を冷やし、冷静な心を取り戻さなければ

なりません。

 本来、対立や紛争には、双方に問題があることが多いものです。

 今回も、日韓政府の双方に問題があると、私たちは思います。

 しかし、私たちは、日本の市民ですから、まずは、私たちに責任の

ある日本政府の問題を指摘したいと思います。

 韓国政府の問題は、韓国の市民たちが批判することでしょう。

 双方の自己批判の間に、対話の空間が生まれます。その対話の中に

こそ、この地域の平和と繁栄を生み出す可能性があります。

     「声明 韓国は「敵」なのか」世話人一同

                   2019年7月25日

 <声明>     韓国は「敵」なのか

はじめに

 私たちは、7月初め、日本政府が表明した、韓国に対する輸出規制に

反対し、即時撤回を求めるものです。半導体製造が韓国経済にとって

もつ重要な意義を思えば、この措置が韓国経済に致命的な打撃をあたえ

かねない、敵対的な行為であることは明らかです。

 日本政府の措置が出された当初は、昨年の「徴用工」判決とその後の

韓国政府の対応に対する報復であると受けとめられましたが、自由貿易

の原則に反するとの批判が高まると、日本政府は安全保障上の信頼性が

失われたためにとられた措置であると説明しはじめました。これに対し

文在寅大統領は7月15日に、「南北関係の発展と朝鮮半島の平和の

ために力を尽くす韓国政府に対する重大な挑戦だ」とはげしく反論する

にいたりました。

1、韓国は「敵」なのか

 国と国のあいだには衝突もおこるし、不利益措置がとられることが

あります。しかし、相手国のとった措置が気にいらないからといって、

対抗措置をとれば、相手を刺激して、逆効果になる場合があります。

 特別な歴史的過去をもつ日本と韓国の場合は、対立するにしても、

特別慎重な配慮が必要になります。それは、かつて日本がこの国を

侵略し、植民地支配をした歴史があるからです。

 日本の圧力に「屈した」と見られれば、いかなる政権も、国民から

見放されます。日本の報復が韓国の報復を招けば、その連鎖反応の結果

は、泥沼です。両国のナショナリズムは、しばらくの間、収拾がつか

なくなる可能性があります。このような事態に陥ることは、絶対に

避けなければなりません。

 すでに多くの指摘があるように、このたびの措置自身、日本が多大な

恩恵を受けてきた自由貿易の原則に反するものですし、日本経済にも

大きなマイナスになるものです。しかも来年は「東京オリンピック

パラリンピック」の年です。普通なら、周辺でごたごたが起きてほしく

ないと考えるのが主催国でしょう。それが、主催国自身が周辺と摩擦を

引き起こしてどうするのでしょうか。

 今回の措置で、両国関係はこじれるだけで、日本にとって得るものは

まったくないという結果に終わるでしょう。問題の解決には、感情的で

なく、冷静で合理的な対話以外にありえないのです。

 思い出されるのは、安倍晋三総理が、本年初めの国会での施政方針

演説で、中国、ロシアとの関係改善について述べ、北朝鮮について

さえ「相互不信の殻を破り」、「私自身が金正恩委員長と直接向き合

い」、「あらゆるチャンスを逃すことなく」、交渉をしたいと述べた

一方で、日韓関係については一言もふれなかったことです。

まるで韓国を「相手にせず」という姿勢を誇示したようにみえました。

 そして、六月末の大阪でのG20の会議のさいには、出席した各国首脳

と個別にも会談したのに、韓国の文在寅大統領だけは完全に無視し、

立ち話さえもしなかったのです。その上でのこのたびの措置なのです。

 これでは、まるで韓国を「敵」のように扱う措置になっていますが、

とんでもない誤りです。韓国は、自由と民主主義を基調とし、東アジア

の平和と繁栄をともに築いていく大切な隣人です。

2、日韓は未来志向のパートナー

 1998年10月、金大中韓国大統領が来日しました。金大中大統領

は、日本の国会で演説し、戦後の日本は議会制民主主義のもと、経済

成長を遂げ、アジアへの援助国となると同時に、平和主義を守って

きた、と評価しました。

 そして日本国民には過去を直視し、歴史をおそれる勇気を、また韓国

国民には、戦後大きく変わった日本の姿を評価し、ともに未来に向けて

歩もうと呼びかけたのです。

 日本の国会議員たちも、大きく拍手してこの呼びかけに答えました。

軍事政権に何度も殺されそうになった金大中氏を、戦後民主主義の中で

育った日本の政治家や市民たちが支援し、救ったということもあり

ました。

 また日本の多くの人々も、金大中氏が軍事政権の弾圧の中で信念を

守り、民主主義のために戦ったことを知っていました。

 この相互の敬意が、小渕恵三首相と金大中大統領の「日韓パート

ナーシップ宣言」の基礎となったのです。

 金大中大統領は、なお韓国の国民には日本に対する疑念と不信が

強いけれど、日本が戦前の歴史を直視し、また戦後の憲法と民主主義

を守って進むならば、ともに未来に向かうことは出来るだろうと大い

なる希望を述べたのでした。そして、それまで韓国で禁じられていた

日本の大衆文化の開放に踏み切ったのです。

 3、日韓条約、請求権協定で問題は解決していない

 元徴用工問題について、安倍政権は国際法、国際約束に違反してい

ると繰り返し、述べています。

 それは1965年に締結された「日韓基本条約」とそれに基づいた

 「日韓請求権協定」のことを指しています。

 日韓基本条約の第2条は、1910年の韓国併合条約の無効を宣言

していますが、韓国と日本ではこの第2条の解釈が対立したままです。

 というのは、韓国側の解釈では、併合条約は本来無効であり、日本の

植民地支配は韓国の同意に基づくものでなく、韓国民に強制されたもの

であったとなりますが、日本側の解釈では、併合条約は1948年の

大韓民国の建国時までは有効であり、両国の合意により日本は韓国を

併合したので、植民地支配に対する反省も、謝罪もおこなうつもりが

ない、ということになっているのです。

 しかし、それから半世紀以上が経ち、日本政府も国民も、変わって

いきました。植民地支配が韓国人に損害と苦痛をあたえたことを認め、

それは謝罪し、反省すべきことだというのが、大方の日本国民の共通

認識になりました。

 1995年の村山富市首相談話の歴史認識は、1998年の「日韓

パートナーシップ宣言」、そして2002年の「日朝平壌宣言」の基礎

になっています。この認識を基礎にして、2010年、韓国併合100

年の菅直人首相談話をもとりいれて、日本政府が韓国と向き合うなら

ば、現れてくる問題を協力して解決していくことができるはずです。

 問題になっている元徴用工たちの訴訟は民事訴訟であり、被告は日本

企業です。まずは被告企業が判決に対して、どう対応するかが問われる

はずなのに、はじめから日本政府が飛び出してきたことで、事態を混乱

させ、国対国の争いになってしまいました。

 元徴用工問題と同様な中国人強制連行・強制労働問題では1972年

日中共同声明による中国政府の戦争賠償の放棄後も、2000年

花岡(鹿島建設和解)、2009年西松建設和解、2016年三菱マテリ

アル和解がなされていますが、その際、日本政府は、民間同士のこと

だからとして、一切口を挟みませんでした。

 日韓基本条約・日韓請求権協定は両国関係の基礎として、存在して

いますから、尊重されるべきです。

 しかし、安倍政権が常套句のように繰り返す「解決済み」では決して

ないのです。日本政府自身、一貫して個人による補償請求の権利を否定

していません。

 この半世紀の間、サハリンの残留韓国人の帰国支援、被爆した韓国人

への支援など、植民地支配に起因する個人の被害に対して、日本政府

は、工夫しながら補償に代わる措置も行ってきましたし、安倍政権が

朴槿恵政権と2015年末に合意した「日韓慰安婦合意」(この評価は

様々であり、また、すでに財団は解散していますが)も、韓国側の財団

を通じて、日本政府が被害者個人に国費10億円を差し出した事例に

他なりません。

 一方、韓国も、盧武鉉政権時代、植民地被害者に対し法律を制定して

個人への補償を行っています。こうした事例を踏まえるならば、議論

し、双方が納得する妥協点を見出すことは可能だと思います。

 現在、仲裁委員会の設置をめぐって「対立」していますが、日韓

請求権協定第3条にいう仲裁委員会による解決に最初に着目したのは、

2011年8月の「慰安婦問題」に関する韓国憲法裁判所の決定でした。

その時は、日本側は仲裁委員会の設置に応じていません。

 こうした経緯を踏まえて、解決のための誠実な対応が求められて

います。

おわりに

 私たちは、日本政府が韓国に対する輸出規制をただちに撤回し、

韓国政府との間で、冷静な対話・議論を開始することを求めるものです。

 いまや1998年の「日韓パートナーシップ宣言」がひらいた日韓の

文化交流、市民交流は途方もない規模で展開しています。

 BTS(防弾少年団)など、K−POPの人気は圧倒的です。

 テレビの取材にこたえて、「(日本の)女子高生は韓国で生きて

いる」と公然と語っています。

 300万人が日本から韓国へ旅行して、700万人が韓国から日本

を訪問しています。ネトウヨヘイトスピーチ派がどんなに叫ぼうと、

日本と韓国は大切な隣国同士であり、韓国と日本を切り離すことは

できないのです。

 安倍首相は、日本国民と韓国国民の仲を裂き、両国民を対立反目

させるようなことはやめてください。

 意見が違えば、手を握ったまま、討論をつづければいいでは

 ないですか。      2019年7月25日

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呼びかけ人 <呼びかけ>(*は世話人) 2019年7月29日 現在78名

 青木有加(弁護士)       秋林こずえ(同志社大学教授)

 浅井基文(元外務省職員)    阿部浩己(明治学院大学教授)

 庵逧由香(立命館大学教授)    石川亮太(立命館大学教員)

 石坂浩一(立教大学教員)*   岩崎稔東京外国語大学教授)

 殷勇基(弁護士)      内海愛子恵泉女学園大学名誉教授)*

 内田雅敏(弁護士)*      内橋克人(評論家)

 梅林宏道(ピースデポ特別顧問) 大沢真理(元東京大学教授)

 太田修(同志社大学教授)    大森典子(弁護士)

 岡田充(共同通信客員論説委員)* 岡本厚(元「世界」編集長)*

 岡野八代(同志社大学教員) 荻野富士夫(小樽商科大学名誉教授)

 小田川興(元朝日新聞ソウル支局長)

 大貫康雄(元NHKヨーロッパ総局長)  勝守真(元秋田大学教員)

 勝村誠 (立命館大学教授)   桂島宣弘(立命館大学名誉教授)

 金子勝(慶応大学名誉教授)  我部政明琉球大学教授)

 鎌田慧(作家)        香山リカ精神科医

 川上詩朗(弁護士)      川崎哲(ピースボート共同代表)

 小林久公(強制動員真相究明ネットワーク事務局次長)

 小林知子(福岡教育大学教員) 小森陽一東京大学名誉教授)

 在間秀和(弁護士)         佐川亜紀(詩人)

 佐藤学学習院大学特任教授)

 佐藤学沖縄国際大学教授)     佐藤久(翻訳家)

 佐野通夫(こども教育宝仙大学教員) 島袋純(琉球大学教授)

 宋 基燦(立命館大学准教授)

 高田健(戦争させない・9条壊すな!

     総がかり行動実行委員会共同代表)

 郄村竜平(秋田大学教育文化学部) 高橋哲哉東京大学教授)

 田島泰彦(早稲田大学非常勤講師、元上智大学教授)

 田中宏一橋大学名誉教授)* 高嶺朝一(琉球新報元社長)

 谷口誠(元国連大使) 外村大(東京大学教授)

 中島岳志東京工業大学教授) 永田浩三武蔵大学教授)

 中野晃一(上智大学教授) 成田龍一日本女子大学教授)

 西谷修(哲学者)

 波佐場清(立命館大学コリア研究センター上席研究員)

 花房恵美子(関釜裁判支援の会)

 花房敏雄(関釜裁判支援の会元事務局長)

 羽場久美子(青山学院大学教授)

 平野伸人(平和活動支援センター所長)

 広渡清吾(東京大学名誉教授)

 飛田雄一(神戸学生青年センター館長)

 藤石貴代(新潟大学)   古川美佳(朝鮮美術文化研究者)

 星川淳(作家・翻訳家)  星野英一琉球大学名誉教授)

 布袋敏博(早稲田大学教授・朝鮮文学研究)

 前田哲男(評論家)    三浦まり(上智大学教授)

 三島憲一大阪大学名誉教授)

 美根慶樹(元日朝国交正常化交渉日本政府代表) 宮内勝典(作家)

 矢野秀喜(朝鮮人強制労働被害者補償立法を

      めざす日韓共同行動事務局長)

 山口二郎(法政大学教授)

 山田貴夫(フェリス女学院大学・法政大学非常勤講師、ヘイト

      スピーチを許さないかわさき市民ネットワーク事務局)

 山本晴太(弁護士)     和田春樹(東京大学名誉教授)*

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