たんぽぽ舎です。【TMM:No3703】地震と原発事故情報−5つの情報をお知らせします

たんぽぽ舎です。【TMM:No3703】

2019年7月20日(土)地震原発事故情報−

               5つの情報をお知らせします

                        転送歓迎

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★1.2020年4月から原発稼働は電力会社の思いのまま?

   「新」新検査制度は、とんでもない制度…

   施行を許してはなりません    (連載2、5回の連載)

   東電等の事故隠しが新検査制度導入の発端

              木原壯林(若狭の原発を考える会)

★2.大熊町でやらせ「安倍首相と町民5人との車座集会」

   元の暮らしに戻りたい町民の気持ちを利用する安倍政権

  福島の実態を伝える新聞記事から

               中村泰子(たんぽぽ舎会員)

★3.東電が日本原電への資金支援をしない可能性を回答、

   それでも「経理的基礎」はあるのか?

   規制委は東電が日本原電への回答に反する発言を

   したのだから審査し直すべき

  原子力規制委員会原発再稼働推進委員会!その205

           木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)

★4.福島第二原発廃炉を7月内に決定へ

   東電HDが取締役会で…ほか

  メルマガ読者からの原発等情報2つ(抜粋)

                 黒木和也 (宮崎県在住)

★5.新聞より2つ

  ◆<原発集団訴訟福島県中通り地方住民らの損害賠償

   和解協議へ 福島地裁結審

(7月18日「河北新報online」より抜粋)

  ◆深海魚出現と大地震は無関係

   東海大など地震221回 関連分析

            (7月2日毎日新聞朝刊より抜粋)

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※7/25(木)講演会にご参加を!

 「チェルノブイリと手を結んで」 汚染地の子どもや孫を救おう!

 講 師:浅野健一さん(ジャーナリスト)

     小若順一さん(食品と暮らしの安全基金代表)

 日 時:7月25日(木)18時より20時

 会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)

 主 催:国際チェルノブイリ福島連盟日本支部

 参加費:1000円(懇親会費含む)

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※7/29(月)学習会にご参加を!

 「東日本大震災からの復興と人間の幸福」

 講 師:五十嵐敬喜さん(法政大学名誉教授)

 日 時:7月29日(月)18:00より21:00

 会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)

     ・講師のお話は19時より  新ちょぼゼミ第31回

 参加費:800円

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┗■1.2020年4月から原発稼働は電力会社の思いのまま?

 |  「新」新検査制度は、とんでもない制度…

 |  施行を許してはなりません    (連載2、5回の連載)

 |  東電等の事故隠しが新検査制度導入の発端

 └──── 木原壯林(若狭の原発を考える会)

《2》新検査制度の施行に至る経緯

   東電等の事故隠しが新検査制度導入の発端

 新検査制度導入の発端は、福島第二原発3号機で2001年の定期検査時

に発覚した検査データ改ざんによる長年の原子炉内シュラウド(注2)

のひび割れ隠しでした。

 3号機では、1997年定期検査でシュラウド4か所にひび割れが見つ

かり、最大の1カ所はほぼ全周(16.5m)に断続的に広がっていたのです

が、東電は「異常なし」と隠したまま定期検査を終了したのです。

その後の4年間に行われた定期検査でもひび割れを隠し通し、放置した

まま運転を続けました。定期検査の期間も極端に短縮され、1998年には

国内最短の36日を記録しました。

 しかし、2001年の定期検査で「原子炉内の清掃状況を確認していたら

偶然シュラウドのひび割れを発見した」と、ひび割れ発見日を改ざんし

て国へ報告し、修理したのです。データ改ざんは1986年以降長期に

わたって、東電取締役も関与して組織的に行われました。

 このようなトラブル隠しがあれば、本来なら検査を一層厳しくすべき

ところですが、逆に、大幅に緩和された検査制度が導入されました。

 「データ改ざんが行われたのは、ひび割れを評価する基準がなかった

ためだ」という理屈で、2003年10月に新しい安全性評価基準(維持

基準)が導入されました。

 以後、この基準に適合していれば、ひび割れなどの欠陥を補修した

り、取替えたりしなくても、そのままにして原発の運転を継続できるよ

うになったのです。

 しかも、この検査制度の導入時には、「運転状態が良好でも連続運転

期間の延長を認めることはない」としていたにもかかわらず、この検査

制度を基調として2009年1月に施行された新検査制度では、連続運転

期間を最大24ヶ月まで延長することを認めています。

 この新検査制度による連続運転期間延長を申請したのは、運転開始後

6年目の東北電力東通1号機でした。2010年11月に「連続運転の13ヶ月

から16ヶ月への延長申請」が提出され、2011年7月から国内初の16ヶ月

運転に入る予定となっていました。

 その矢先に福島第一原発事故が起きたため、東北電力は6月に「13ヶ

月運転へ戻す」と発表し、11月には延長申請を取り下げました。

※注2 シュラウド(shroud;「覆うもの」の意)。

 原子力分野では、沸騰水型原子炉(BWR)圧力容器内に設置され、

燃料集合体と制御棒が配置された原子炉内中心部の周囲を覆っている、

円筒状のステンレス製構造物の名称。

 「炉心の燃料集合体を支える傘立」として機能する。

 原子炉運転中は摂氏300度C弱、70気圧前後の環境下で、燃料集合体

より多量の放射線を受ける。   (「連載3」に続く)

       (7月19日「京都の金曜行動で配布のチラシ」より)

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┗■2.大熊町でやらせ「安倍首相と町民5人との車座集会」

 |  元の暮らしに戻りたい町民の気持ちを利用する安倍政権

 | 福島の実態を伝える新聞記事から

 └──── 中村泰子(たんぽぽ舎会員)

 朝日新聞7月8日「ルポ現在地2019参院選[2]原発政策」(大月規義

記者)の中で、以下の部分が特に福島の実態を伝えていると思われまし

た。おぞましいことだと思います。

<読まされた復興への思い(筆者要約)>

 福島県大熊町で4月14日、役場開庁式後に、安倍首相と町民5人との

「車座集会」復興庁の企画で開かれた。復興庁と町が、復興への思いが

強い5人を選んだ。

 その一人の武内一司さんは、自分の喫茶店を早く再開したいという

願いをもっていた。彼は事前に、町が用意した「発言案」を読むよう

指示された。

 しかし、その内容は武内さんが本当に言いたいことではなかった。

 彼は自分が書いた原稿および「発言案」の一部を削除したものも併せ

て用意した。当日、自分の原稿を読んでもよいかと町に尋ねると、もと

の「発言案」どおりに読めと言われ、従わざるをえなかった。

 終了後、武内さんは、「総理には本当のことを直訴したかった」と

大月記者に打ち明けた。

 言いたかったのは、「東京はオリンピックで盛り上がっている

けれど、大熊町の人たちは毎日の暮らしが大変」ということだった。

 彼が削除したかったのは「娘に店を任せたい」という部分だった。

娘が帰れる状況になるかどうかわからないからだ。(要約終わり)

 安倍首相は、さぞご満悦だったでしょうが、裸の王様の醜い姿をさら

しています。

 私は武内さんが気の毒でなりません。気持ちに反することを無理やり

言わされるのは屈辱です。

 当局が安倍首相を忖度して、当たり前のように言論統制をしているの

は恐ろしいことです。

 元の暮らしに戻りたい町民の気持ちを復興のPRに利用しながら、

本当の気持ちは踏みにじる。このようなことが日常茶飯事なのだろうと

想像されます。

 国を挙げて、オリンピックまでに復興達成の号令をかけています。

 政府は、人々の暮らしや健康がどうであろうとおかまいなく、復興を

印象づけるための演出を行っています。

 人権よりも、政府の都合を優先させています。

 このような政府をなんとしても、私たちの運動の力で変えていかなけ

ればならないと思います。

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┗■3.東電が日本原電への資金支援をしない可能性を回答、

 |  それでも「経理的基礎」はあるのか?

 |  規制委は東電が日本原電への回答に反する発言を

 |  したのだから審査し直すべき

 | 原子力規制委員会原発再稼働推進委員会!その205

 └──── 木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)

 7月17日の規制委の委員長記者会見で、東電が日本原電に資金支援

しない可能性がある回答をしたことについて記者から質問され、更田

委員長は静観の回答。「経理的基礎」の根拠とした東電の日本原電への

回答、経産省の規制委への回答に反しているのだから、直ちに不合格と

するか、審査をし直すべきだ。

(記者会見質疑)https://www.nsr.go.jp/data/000277512.pdf

○記者 テレビ朝日、ヨシノです。

 昨日、実は東京電力の定例会見で質問した回答がありまして…、例の

日本原電に対する東京電力の支援の問題なのですが、彼らは、低廉で

安定な電源であれば支援する。ただ、低廉で安定、その他いろいろな

条件がついていたのですけれども、でなければ支援しないこともあり

得るという回答を昨日しました。

 これは初めて、要するに支援しない可能性について言及したのは、

私の知り得る限りでは初めてなのですけれども、もし支援しないという

形になると、規制委員会が重要視していた経理的基礎というのが失われ

ることになるのではないかと思うのですが、委員長はいかがお考えで

しょうか。

○更田委員長 それはもとより東京電力が日本原電に対して支援を

する、資金的な支援をするというのは東京電力の経営上の判断ですの

で、当然、将来に対する見通しが異なったものになれば、その投資に

ついて判断を改めるということは、東京電力としてあり得るのだろうと

思います。

 日本原電の、では、東海第二原子力発電所に係る経理的基礎について

言えば、東京電力が日本原電に対する資金的支援を行わないという判断

をすれば、私たちの経理的基礎にかかわる判断に関しても、前提が

変わってくるということになるだろうと思います。

 ただ、これは東京電力が、東海第二が安定で低廉な電源かどうかとい

う判断にかかわるもので、当然、どのような判断でも、100%こうする

云々というような経営判断というのはもとよりないものですから、東京

電力の発言一つを捉えて、今の時点で前提が変わったというような認識

を持っているわけではありませんけれども、繰り返しますけれども、

東京電力が明確な表明をして、支援を行わないということになれば、

これは経理的基礎に関わる前提が変化することになるので、これはしか

るべき対処が必要になるだろうとは思います。

○記者…、経理的な基礎が失われた場合に…、設置変更許可の取り消し

ということもあり得るのでしょうか。

○更田委員長 これはちょっと仮定の話ではありますけれども、確かに

設置変更許可で私たちが下した判断の一部を構成していることは事実で

すが、もとより経理的基礎が失われた場合というのは、そもそも工事が

進行しないであろうと思いますし、日本原電からその場合には一定の

意思表明があるのではないかと思いますけれども、やや仮定の話ですの

で、今の時点で明確にこうであるということをお答えするのはちょっと

早いと思います。

○記者 最後にしますけれども、…、設置変更許可を与える、与えないと

いうのは、それはもう法令上の処分の問題ですので、そこにさかのぼっ

て判断するのが法令としては妥当なのではないかと思うのですが、いか

がでしょうか。

○更田委員長 法令上のとおっしゃいますけれども、その取り消しが

実質的な価値を持たないという判断もあって、要するに取り消しの理由

がないというのは、そもそも工事が行われないので、設置変更許可の取

り消しまでわざわざ及ばないという判断もあるだろうと思いますけれど

も、いずれにしろこれは法令上の整理の話なので、その仮定が仮に現実

のものとなったときのプロセスについては、そのときに検討することに

なると思います。

 以下には、昨年に規制委・経産省・東電・原電が結託して原電の

経理的基礎」の根拠付けを捏造?した推移

                (日付は2018年(平成30年))

【東電=>日本原電 3月30日】「東海第二発電所 新規制基準対応

工事資金調達に係る資金支援について(回答)」

…さて、平成30年3月14日付け貴信「…(依頼)」によりご依頼いただ

いた件につきましては、…工事の所要資金のうち、貴社の自己資金を超

える分について、東京電力エネジーパートナーの受電比率相当分を上限

に、今後貴社から十分な説明及び情報の提示がなされることを前提とし

て、工事計画認可取得後に資金支援を行う意向があることを表明いたし

ます。…

【規制委=>経産省 7月4日】「東京電力ホールディングス株式会社

について」

 一方、東京電力は、日本原電の東海第二発電所の新規制基準対応工事

に要する資金について、資金支援を行う意向があることを日本原電に対

して書面で表明しており、…。

 ついては、東京電力が日本原電に資金支援を行うことについて、貴職

が上記回答のとおり東京電力を監督・指導する上で支障とならないが貴

職の見解を示されたい。

経産省=>規制委 7月31日】「日本原子力発電株式会社東海第二発

電所の発電用原子炉の設置変更許可に関する意見の聴取について及び

東京電力ホールディングス株式会社について」

 … したがって、資金的協力を含め、東京電力経営判断のあり方

は、原子力損害賠償・廃炉等支援機構法の趣旨及び新々・総合特別事業

計画の内容に照らして問題はないものと考えている。…

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┗■4.福島第二原発廃炉を7月内に決定へ

 | 東電HDが取締役会で…ほか

 | メルマガ読者からの原発等情報2つ(抜粋)

 └──── 黒木和也 (宮崎県在住)

1.福島第二原発廃炉を7月内に決定へ 東電HDが取締役会で

  7/20(土)0:10配信「毎日新聞

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190720-00000000-mai-bus_all

2.被曝線量の過小評価、計算ミスが原因…早野東大名誉教授の論文

  7/19(金)20:06配信「読売新聞オンライン」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190719-00050223-yom-sci

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┗■5.新聞より2つ

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 ◆<原発集団訴訟福島県中通り地方住民らの損害賠償

  和解協議へ 福島地裁結審

 東京電力福島第一原発事故の初期被ばくや自主避難による家族の分断

などで精神的被害を受けたとして、福島県中通り地方の住民52人が東電

に計約9800万円の損害賠償を求めた訴訟は17日、福島地裁で結審した。

 地裁は判決期日を来年2月19日に指定する一方、結審に先立つ非公開

協議の場で、住民、東電の双方に近く和解を勧告する方針を改めて示した。

 年内にも和解案を示すとみられ、対応が協議される。住民代理人による

と、第一原発事故を巡る各地の集団訴訟で和解勧告は全国初。(後略)

   (7月18日「河北新報online」より抜粋)

 詳しくはこちらを

https://www.kahoku.co.jp/special/spe1090/20190718_03.html

 ◆深海魚出現と大地震は無関係

  東海大など地震221回 関連分析

◎「深海魚が現われると大地震が発生する」との古くからの言い伝えは

迷信−。

 東海大静岡県立大の研究チームが2011年の東日本大震災までに

あった221回の規模の大きな地震を分析し、こんな結論を導き出した。

    (中略)

◎大地震の前にはおかしな自然現象が観察されたり、動物の異常行動が

みられたりするのでは、という説があり、「宏観(こうかん)異常現象」

と言われる。 (中略)

 織原東海第特任准教授(固体地球物理学)さんは「……地震予知は困難

だと知って、日ごろから備えてほしい」と語った。(後略)

        (7月2日毎日新聞朝刊より抜粋)

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